鼻中隔延長について

● 鼻中隔延長の審美的要素

 短鼻や鞍鼻また鼻の穴が目立つ、丸見えの鼻は外観的に問題で、知性や品性を欠いた感じで美しくありません。鼻は顔の気品を演出します。適度な高さ・長さがあれば綺麗な人と見られ、美しい鼻といった場合は鼻の高さ・長さが必ず必要です。鼻中隔延長術はそのような形状を得る画期的な手術です。

● 鼻中隔延長手術の適応

短鼻や鼻の穴の目立つ鼻が適応です。鼻先を下げる目的とも言われますが、それだけが目的ならばT型プロテーゼ+鼻尖部軟骨移植でも可能です。しかしこれでは鼻尖部の皮膚を下げるのが主で、鼻の穴を見え難くする効果は少しです。その点。鼻中隔延長の方が鼻の穴の形状を作る鼻翼軟骨を正中部ですが下げますから、より鼻の穴は見え難くできます。

● 鼻中隔延長手術の麻酔

ご希望なら全身麻酔や静脈麻酔も使えますが、頬の部分にある眼窩下神経の骨からの出口に局所麻酔を打つ(眼窩下神経ブロック)事で、ほとんど痛みなく鼻の手術が行えます。これは狭義には局所麻酔というより伝達麻酔と言われるものです。この麻酔自体は頬の柔らかいところから注射の針を刺すので、あまり痛くありません。また術前の精神安定剤の内服の併用は手軽で且つ効果的です。そしてこれにより、鼻翼に麻酔を打つ段階では、ほぼ無痛になっています。

● 鼻中隔延長手術と対比される手術法

T型プロテーゼ+鼻尖部軟骨移植・・・鼻の穴を隠す効果は少な目。手術はさほど難しくないです。
鼻尖部耳介軟骨移植・・・3〜4枚重ねて置きます。鼻先をちょっと下げたいだけなら、これで可能です。
鼻柱前軟骨移植・・・鼻柱が引き込まれ鼻翼の付け根が下っている症例に行います。
鼻中隔と鼻翼軟骨の間への軟骨移植・・・軟骨を重ね塊で置く。鼻柱前軟骨移植と合わせ鼻柱を更に出す時の手術です。
鼻孔内皮膚軟骨同時移植・・・鼻の穴を一番見え難くする手術。移植の壊死のリスクはあります。

●鼻中隔延長手術外側の傷

オープン法 肋軟骨移植の傷

 鼻の手術をクローズ法で行えば外に傷がないから問題ないですが、右の写真のようにオープン法で行った場合は鼻の穴と穴の間に横方向の傷が残ります。通常はほとんど目立たなくなりますが、消えるわけではありません。また体質からこの傷が段差に人が稀にいます。鼻中隔延長は通常はクローズ法でできますが、軟骨移植後の再手術例や鼻の穴が鼻翼縮小術など受けていて小さ過ぎる場合はオープン法で行います。
  なお採取部の耳の傷は問題にならないでしょう。右の写真のように肋軟骨を取った場合の胸の傷はバストがよほど大きくない限り、バストが被さって隠すことになりませんから、それなりに分かります。  

 

●鼻中隔延長の術後経過・壊死・変形

 日本国内で鼻中隔延長後に強力に鼻先を下げたら血行が悪くなって、鼻先の皮膚が壊死した例があったと聞いたことがあります。シリコンでなくて軟骨で押し下げたとは言え、皮膚が蒼白になるくらい押し下げれば危険です。

 変形のことですが、術後早期は物理的な力の左右差から曲がるリスクがあります。その後は移植組織の生着具合で若干の変形のリスクはありえますので、術後1年までは変形のリスクは考えた方がよいです。なお変形と言っても社会復帰に妨げになるほどの酷い変形にはならないものです。